2022/2/12作成
2022/7/9更新
はじめに
株式投資による資産形成の方法としてキャピタルゲイン(株の値上がり)とインカムゲイン(配当金)があります。
このうち得た配当金を元手に新たな株を購入する再投資により資産を増やす方法があります。
昨今は米国株ブームであり、筆者も漏れなく米国株がメインなのですが、いつも「再投資で米国株を買いたいけど為替のリスクいやだなー」とか「日本株は100株購入単元で配当金じゃあ足りないしなー」と頭を悩ませてきました。
そんな日々の中でついに良いやり方を思いつきました。
本記事では日本株の配当金を再投資する場合におけるおススメのやり方を示します。
なお、本記事のやり方は1ヶ月に数千円から数万円の配当金を日本株から受け取っている方を対象としております。
1ヶ月に何十万円も受け取っている方はあまり参考にならないかもしれません。
※本記事は株式投資の運用成果を保証するものでは無く、内容を確認し必ず自身の判断で実施してください。
やり方
やり方はシンプルで、
日本株の配当金は日本のETF「NF株主還元70【2529】」に再投資
です。
NF株主還元70【2529】とは?
NF株主還元70【2529】は日本株の中から配当・自社株買い等の株主還元を積極的に行っている70銘柄で構成されるETFです(設定日は2019年4月19日)。
配当金は約3%をキープしており、配当日は年に4回(1月/4月/7月/10月)です。
構成銘柄は、大和ハウス工業、JT、ブリヂストン、トヨタ自動車、三菱商事、NTT、KDDIなどいずれも株価が安定していて、配当金をしっかり出す企業が選ばれています。
参照:NEXT FUNDS 野村株主還元70連動型上場投信(2529) | NEXT FUNDS
図1.NF株主還元70【2529】のチャート(楽天証券より)
NF株主還元70【2529】が適している理由
【理由①】1株から購入可能で単価が安い
図1のチャートから分かる通り、NF株主還元70【2529】の株価は2022年7月現在で約1200円と非常に購入しやすい。
他のETFやJリートは何万円やら何十万円やら、普通のサラリーマンが受け取る配当金では1株も買えないような金額です。
しかし、NF株主還元70【2529】であれば、例えば1万円の配当金を得れば9株買えることになります。
配当金が入る度に日本のETFを複数株を購入できるというのは精神的にも非常に心地良いものです。
株式投資を続けるうえでこのような精神的に良い状態でいることは大事だと考えます。
【理由②】日本企業の中でも株主還元(自己取得、高配当)で構成されている
コロナショックのような歴史的な異常事態を除けば、平時の株価は安定しており、配当金3%を年4回出してくれます。
株価が安定していて(良くも悪くもですが)、高配当な点からイメージは日本版SPYDに近いです。
投資生活を送るうえで年4回高配当を受け取れるのは精神的な安定感が大きいと思います。
【理由③】日本株なので為替リスクがない
これが1番の理由かもしれません。
2022年7月現在の米ドルは約135円/ドルと高い水準(円安ドル高)です。
日本円の配当金を米国株に再投資したいところですが、円安では多く買えないですし、リスク分散の観点から日本株にも継続的に投資する観点から、NF株主還元70【2529】は適しています。
将来に米ドルで生活する人を除けば、やはり日本円で資産を持っておくに越したことはないです。
【理由④】高配当投資で70点を狙える
後述のデメリットにも記載してますが、信託報酬料が約0.3%/年かかります。
これは少なくないですし、日本個別株で他にもっとキャピタルゲインを狙えて、高配当な株はあるはずです。
しかし、個別株を調査するのには時間も手間も要しますし、株価の変化にはどうしても気になってしまいます。
株式投資にそこまでの労力・時間を割きなくない人にとって、NF株主還元70【2529】はベストではないかもしれないが、ベター(70点)を狙うことが出来ます。
その空いた時間を自身の好きなことに使うことが出来ます。
デメリット
現在は米国株ブームということもあり、やはりNF株主還元70【2529】は米国株と比べるとキャピタルゲイン(株の値上がり)の点で見劣りすることがデメリットになります。
これは仕方ありません。
現時点では米国株に継続的に投資するのが良いと思われます。
しかしながら、為替のリスク分散の観点と精神的な安定を得るために、日本株であるNF株主還元70【2529】へ配当金を再投資するメリットはあると思います。
また、「1株であればネオモバで証券口座持ってれば買えるじゃん」という意見もあるかと思います。
おっしゃる通りです。
ただ、筆者は複数の証券口座を持たず、管理する手間・時間を減らしてなるべくシンプルにしたいと考えています。
もし複数の証券口座を管理するのが問題ない方であれば、NF株主還元70【2529】ではなく日本の個別株を購入しても良いと思います。
信託報酬率が約0.3%/年あるのも見逃せません。
米国の優良ETFよりも1桁多く、仮に10年保持した場合は3%を持っていかれます。ここが日本のETFの弱いところです。
対策としては、「貸株」に出すという手があります。詳細は割愛しますが、貸株に出せば貸株金利0.30%(日によって変わります)を受け取ることが出来るので、高い信託報酬率をチャラにできます。
まとめ
日本株の配当金の再投資先としてNF株主還元70【2529】が適していることを紹介しました。
理由としては1株から安価で購入が可能なこと、株価安定・高配当であること、為替リスクを低減できること、70点の投資を行うことが出来ることを挙げました。
ベストな選択肢かどうかは分かりませんが、日本円で資産を回すという意味で精神面へ良い影響があると考えますので、日本株配当金の再投資先としてNF株主還元70【2529】を検討してみてはいかがでしょうか。
以上