自転車ロードレースファンでも「どの大会が格別に権威あるのか」までは詳しく説明出来る人は少ないかもしれません。本記事では100年以上の歴史を誇るモニュメントから選手たちが目指すグランツールまで世界最高峰の10レースをランキング形式で解説します。選出した10レースはCYCLINGNEWS」が選んだものであり、本記事を読むことで「注目すべき大会」が分かるようになります。
参考:Cyclingnews | Cycling News, Race Results and Bike Reviews
ランキング
- 1位 ツール・ド・フランス(フランス)
- 2位 ジロ・デ・イタリア(イタリア)
- 3位 ブエルタ・ア・エスパーニャ(スペイン)
- 4位 パリ〜ルーベ(フランス)
- 5位 ツール・デ・フランドル(ベルギー)
- 6位 ミラノ〜サンレモ(イタリア)
- 7位 リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ(ベルギー)
- 8位 アムステルゴールドレース(オランダ)
- 9位 パリ〜ニース(フランス)
- 10位 イル・ロンバルディア(イタリア)
- まとめ
1位 ツール・ド・フランス(フランス)
ツール・ド・フランスは1903年に創設され100年以上の歴史を誇る世界最高峰の自転車ロードレースです。アルプスやピレネーなど過酷な山岳地帯を含む全長約3,500kmを約3週間かけて走るレース規模は世界一です。優勝者に与えられる「マイヨ・ジョーヌ(黄色いジャージ)」は栄光の象徴とされ、世界中のトップ選手が目指して競い合います。この伝統および権威からオリンピックやサッカーW杯と並ぶ世界的スポーツイベントと評されます。
2位 ジロ・デ・イタリア(イタリア)
ジロ・デ・イタリアは1909年に創設され100年以上の歴史を誇るイタリア最大の自転車ロードレースです。ツール・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャと並ぶ「グランツール」の一つであり、世界中のトップ選手が集う格式高い大会として知られています。全長約3,500kmを3週間かけて走破し、ピンク色のリーダージャージ「マリア・ローザ」は栄光の象徴です。
3位 ブエルタ・ア・エスパーニャ(スペイン)
ブエルタ・ア・エスパーニャは1935年に創設され、スペイン全土を舞台にした過酷な山岳コースや多彩なステージ構成が特徴のロードレースです。近年は国際的な注目度も高まり、トップ選手が多数参戦。優勝者に与えられる赤いジャージ「ラ・ロハ」は最高の栄誉の一つとされています。その伝統とスペイン独自の情熱的な雰囲気が、ブエルタの権威を一層際立たせています。
4位 パリ〜ルーベ(フランス)
パリ~ルーベは1896年創設の伝統あるワンデーレースで「北の地獄」や「クラシックの女王」と称されるロードレース大会です。約260kmのコースには50km以上に及ぶ石畳(パヴェ)区間が点在し、その独自性で知られています。五大モニュメントの一つに数えられ、勝者には特別な栄誉が与えられます。ゴールは歴史的なルーベ・ヴェロドロームであり、最も権威あるワンデーレースのひとつです。
5位 ツール・デ・フランドル(ベルギー)
ツール・デ・フランドル(別名ロンド・ファン・フラーンデレン)は1913年創設の伝統あるベルギー最大級のワンデーレースで、世界五大モニュメントの一つに数えられます。フランデレン地方の石畳と急坂が連続する過酷なコースはトップ選手でも完走が困難と言われます。沿道には熱狂的なファンが詰めかけベルギー国内で最も格式高いロードレースとして圧倒的な人気を誇ります。パリ〜ルーベと並びクラシックレースの頂点に位置づけられる権威ある大会です。
6位 ミラノ〜サンレモ(イタリア)
ミラノ〜サンレモは1907年創設、クラシックレースの中でも最も歴史があり「ラ・クラッシチッシマ(最高のクラシック)」や「春のクラシック」と称される格式高いワンデーレースです。約300kmという全ワンデーレース最長の距離を誇りスプリンターからも「最も勝ちたいレース」として憧れの舞台となっています。
7位 リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ(ベルギー)
リエージュ〜バストーニュ〜リエージュは1892年創設の現存するロードレースで最も古い歴史を持ち、「ラ・ドワイエンヌ(最古参)」の愛称で知られる格式高いワンデーレースです。ベルギー南部ワロン地方の丘陵地帯を舞台に数多くの急坂やアップダウンが連続する過酷なコースはクライマーにとって最高峰の舞台とされています。五大モニュメントの一つであり、春のクラシックシーズンの締めくくりとして世界中のトップ選手が参戦します。
8位 アムステルゴールドレース(オランダ)
アムステルゴールドレースは1966年創設、オランダ南部リンブルフ州を舞台に毎年4月に開催される伝統的なワンデーレースです。UCIワールドツアーにも組み込まれ、世界トップクラスの選手が集結します。コースの特徴は30以上もの丘陵と急坂、複雑なコーナーが連続する過酷なレイアウトで知られ、パンチャーやオールラウンダーにとって最高峰の舞台とされています。
9位 パリ〜ニース(フランス)
パリ〜ニースは1933年創設、フランスの伝統的なステージレースで「太陽へのレース」の愛称を持ちます。パリ近郊から地中海沿岸ニースを目指す1,200km超のコースは丘陵や山岳を含む多彩なレイアウトで、グランツール総合優勝者の登竜門としても知られています。UCIワールドツアーの主要大会でありトップ選手がシーズン初期の本格的な実力テストとして参戦します。
10位 イル・ロンバルディア(イタリア)
イル・ロンバルディアは1905年創設、イタリア北部ロンバルディア州を舞台に毎年秋に開催されるワンデーレースです。「落ち葉のクラシック」と呼ばれ、紅葉の美しい季節に厳しい山岳コースが選手を苦しめます。五大モニュメントの一つとして世界的な権威を持ち、獲得標高4,000m超の過酷なレイアウトはクライマーの実力が問われる舞台です。
まとめ
順位 | 大会 | 開催地 |
---|---|---|
1位 | ツール・ド・フランス | フランス |
2位 | ジロ・デ・イタリア | イタリア |
3位 | ブエルタ・ア・エスパーニャ | スペイン |
4位 | パリ〜ルーベ | フランス |
5位 | ツール・デ・フランドル | ベルギー |
6位 | ミラノ〜サンレモ | イタリア |
7位 | リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ | ベルギー |
8位 | アムステルゴールドレース | オランダ |
9位 | パリ〜ニース | フランス |
10位 | イル・ロンバルディア | イタリア |
以上