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はじめに
出雲駅伝は1989年に始まった大学生ランナーが参加する駅伝大会です。毎年10月の「スポーツの日」に島根県の出雲市で開催されます。出雲駅伝は箱根駅伝と全日本大学駅伝と並んで「大学三大駅伝」の1つとして知られています。
出雲駅伝への出場権は日本の大学に所属することですが、実はアメリカのアイビーリーグチームが参加していることはご存じでしょうか?
なぜアメリカの学生が出雲駅伝に参加しているのか?その背景と今後について本記事では解説します。
アイビーリーグとは?
アイビーリーグはアメリカの東海岸に位置する以下の8つの名門大学を指します。
- ハーバード大学(Harvard University)1636年創立
- イェール大学(Yale University)1701年創立
- ペンシルバニア大学(University of Pennsylvania)1740年創立
- プリンストン大学(Princeton University)1746年創立
- コロンビア大学(Columbia University)1754年創立
- ブラウン大学(Brown University)1764年創立
- ダートマス大学(Dartmouth College)1769年創立
- コーネル大学(Cornell University)1865年創立
これらの大学は歴史的に高い学問的成果を持ち、スポーツにおいても優れた成績を残しています。スポーツ競技はアメリカの大学間でのスポーツリーグが一般的ですが、「駅伝」はアメリカでは主流のスポーツではないものの関心が高まっていました。
アイビーリーグが出雲駅伝に参加する理由
アイビーリーグ側としては、出雲駅伝は日本の伝統的な駅伝大会の一つであり、アイビーリーグの学生にとって異文化交流・国際経験の絶好の機会となっています。ランナーの異文化という面で、アメリカでは「クロスカントリー」競技が一般的であり、駅伝形式でのレースはあまり親しまれていません。
一方、出雲駅伝側としても日本の学生に国際的な視野を持ってもらう目的があります。1998年の第10回大会からアイビーリーグの選抜チームを招待しています。中でも青山学院大学は出雲駅伝だけでなく、2017年には合同合宿を行うなどの交流を行っています。
また、出雲駅伝側としてはアイビーリーグを招待することにより大会の話題性を上げることも目的としています(本音としてはこれがメインでしょう)。
アイビーリーグ選手にとっての挑戦
アイビーリーグ選手にとって出雲駅伝のような長距離リレーは馴染みは無く、レース中の気候・地形への対応などハードルが高いです。(10月とはいえ日本は高温・多湿の気候)
だからこそアメリカから来て懸命に走る選手の姿は観客を沸かせますし、日本のランナーへも良い刺激を与えています。
結果も残しており2024年の第36回大会でアイビーリーグは第5位、区間全てが1桁順位と好成績でした。
まとめ
- アイビーリーグが出雲駅伝に参加する理由は双方の学生にとってスポーツ・文化面の交流を図れることにあります。
- 出雲駅伝主催者としてもアイビーリーグが参加することで話題性が上がり、大会の盛り上がりを狙えます。
以上