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はじめに
箱根駅伝は毎年1月2‐3日の2日間に行われる関東の大学が競う駅伝大会です。距離にして東京から箱根までの約217kmを10人の選手が襷(たすき)をつないでいきます。
箱根駅伝は平均視聴率20‐30%を誇るビッグイベントであり、長距離走をやる高校生の多くは箱根駅伝で走ることを夢見ます。
一方、箱根駅伝を観ていると女子選手がいないことが分かります。
「男子学生のみの大会だから当然では?」と思うかもしれませんが、実際の規則上はどうなのでしょうか?
本記事では女子選手が箱根駅伝に出られるのか、規則と実情を併せて紹介します。
大会規則は?
関東学生陸上競技連盟発行の「東京箱根間往復大学駅伝競走 第101回大会以降の参加資格について」を確認すると、
- 関東学生陸上競技連盟加盟校所属の男子登録者で・・・
という記載があることから、やはり男子選手のみに出場権があり女子選手は規則上は出場することが出来ません。
また、参考として以下も箱根駅伝への出場資格になります。
- 関東学生陸上競技連盟に加盟している大学(大学院含む)の学生
- 2024年度日本学生陸上競技連合男子登録者
- 本大会および予選会への出場回数が通算4回未満
大学院生の出場資格についてはこちら。
年齢制限はあるのか調べました。
仮に女子が参加出きるようになったら?
女子選手が出場可能になった場合にまず考えられるのは「速度差」です。
実際の速度差をフルマラソンで比較すると、
- オリンピックレベルでおよそ11分差
- 市民ランナーレベルで20~30分差
が男女差で実タイムとしてあります。
また競技人口にも違いがあり、日本のランニング人口は男性:約600万人、女性:約250万人と2倍以上の差があります。
これらより女子選手が出場可能となった場合もタイムの面で苦労する可能性があります。
また、もし女子選手が本大会に出場するとなると話題性が非常に大きく、ただでさえ多い観客数が更に増えて大会運営が(良い意味でも)混乱するかもしれません。
女子選手の駅伝大会
大学の駅伝大会と言えば箱根駅伝が最も有名ですが、女子選手のための駅伝大会もあります。
特に富士山女子駅伝はテレビ中継されることもあり注目度が高いです。
1.富士山女子駅伝
- 正式名称は「全日本大学女子選抜駅伝競走」
- 毎年12月30日に富士山のふもとで開催
- 総距離43.4km、全7区間
- 出場チームは22大学+選抜2チーム
- フジテレビ系列により全国生中継
参考:2024全日本大学女子選抜駅伝競走【公式】2024富士山女子駅伝
将来的にはどうなる?
箱根駅伝の大会規則上、現状は男子選手のみに出場権が与えられています。しかし、昨今の社会全体のジェンダー平等への関心の高さもあり、将来的には大会規定の見直しや考え方の改めが行われるかもしれません。
すでにいくつかの競技では男女共同の大会が行われています。具体的にはアーチェリー、ボート競技、馬術、スノーボードなどが挙げられます。
また、サッカーの最高峰イングランド プレミアリーグでは2021年から女性審判も活躍しています。欧米では特に男女平等が言われていることもあり、プロスポーツでも男女差が無くなってきています。
まとめ
- 箱根駅伝の大会規則上、女子選手は出場することは出来ません。
- 女子大学生には「富士山女子駅伝」「全日本大学女子駅伝対校選手権大会」という大きな駅伝大会があります。
- 将来的には女子選手にも出場権が与えられるような考え方・規則の見直しがあるかもしれません。
以上