はじめに
スコットランドのサッカーチームと言われてどこが思いつくでしょうか?
多くの人が思いつくのは、
レンジャーズ
の2チームかと思います。
逆にこの2チーム以外がすぐに出る人のほうが少ないかもしれません。
(筆者も恥ずかしながらそうです)
実質、スコットランドリーグはセルティックとレンジャーズの2強とその他 みたいなリーグで、基本的に優勝するのはどっちかです。
本記事ではなぜスコットランドリーグは2強体制となっているのか解説します。
資金力
セルティックとレンジャーズは他のクラブよりもお金を持ってます。
正直これが最大の理由です。(どのスポーツも同じですが)
https://twitter.com/SwissRamble/status/1417372882666205199 によると、セルティックとレンジャーズがそれぞれ90億円/年の収入に対して、3位のアバディーンは20億円と4倍以上の開きがあります(2019/2020シーズン)。これでは勝負になりません。
順位 | クラブ | 収入[£] | 収入[円] |
---|---|---|---|
1位 | セルティック | £70,200,000 | ¥9,828,000,000 |
2位 | レンジャーズ | £59,000,000 | ¥8,260,000,000 |
3位 | アバディーン | £14,300,000 | ¥2,002,000,000 |
4位 | ハーツ | £12,400,000 | ¥1,736,000,000 |
5位 | ハイバーニアン | £8,900,000 | ¥1,246,000,000 |
6位 | キルマーノック | £5,000,000 | ¥700,000,000 |
7位 | マザーウェル | £4,900,000 | ¥686,000,000 |
8位 | セント・ミレン | £4,100,000 | ¥574,000,000 |
9位 | ロス・カウンティ | £3,200,000 | ¥448,000,000 |
1£=140円換算
歴史と伝統
セルティックとレンジャーズはスコットランドのサッカー界において長い歴史と伝統を持っています。この2チームは多くのファンを魅了し、世界中に強力なサポーター団体を持っています。そのため、スポンサーシップやチケット販売などで他のクラブよりも収入を上げやすい構造が出来上がってます。
選手の獲得力と人気
セルティックとレンジャーズは上述の通り資金力、歴史、伝統、人気があります。なので、スコットランドでプレーする選手はまずはこの2チームを目指します。チャンピオンズリーグでプレーできる点も、選手にとってもは実績上、チームにとっては経営上で大きなメリットです。このように国内外から有力な選手が他のチームよりも来やすい(かってに来てくれる)状況です。ブンデスリーガのバイエルンのようにスコットランドリーグ内からの引き抜きも活発で、チーム強化&他チームの弱体化が成り立っている構造のため、毎年優勝争いが出来ます。
ダービーマッチが熱い
セルティックとレンジャーズの試合は当然大盛り上がりで、「オールドファーム(Old Firm)」呼ばれるダービーマッチになります。オールドファームの名前の由来は不明ですが、一説によると、この試合はお金が大きく動くので、「老舗(Old)企業(Firm)」という皮肉から来ているとか。2022/2023シーズン終了時点での対戦成績は、436試合・レンジャーズ169勝・セルティック165勝・102引き分け と驚くほど拮抗したもので、盛り上がりに拍車をかけています。
他のチームの動き
近年では他チームもセルティックとレンジャーズに挑戦する動きが見られます。例えば、ハイバーニアンやハート・オブ・ミドロシアンなどのクラブが徐々に競争力を高めています。将来的にはより多くのクラブが優勝争いに加わる可能性もあります。
個人的な感想
金銭的面を含めて他のクラブがセルティックやレンジャーズに追いつくことすら難しい印象です。
どこのリーグも強いチームというのはありますが、ここまで開きがあるのはどうなのかなと思いつつ、リーグとしてはチャンピオンズリーグで上位を狙えるセルティックとレンジャーズには頑張ってほしい という考えもあるかもしれません(=クラブ間戦力の均衡は積極的に図らず、2チームに頑張ってもらうようにリーグも動いている かも)。
以上
スコットランドリーグの歴代得点王とアシスト王をまとめてます。