2023/7/4 作成
2023/8/21 更新
はじめに
今も昔もサッカー界で最もお金が動くのはヨーロッパです。
(2023年夏はサウジアラビアが猛威を振るっていますが)
では、ヨーロッパのサッカークラブがどの程度収入を得ているのか、イメージはありますでしょうか?
移籍ニュースを良く見る方であれば、ビッククラブは毎年数10億円、時には100億円超えの移籍をするケースもあることから、「ビッククラブだと人件費含めて100億円単位なのかな?」という感覚を持っているかもしれません。
本記事では、2023年時点のヨーロッパクラブの収入を項目別でランキング形式で紹介します。
また、Jリーグで最も収入の多かった浦和レッズとの比較もしています。
本記事を読むことでヨーロッパサッカーの規模感が分かります。
参考:Deloitte Football Money League 2023 | Deloitte UK
1ユーロ=140円換算
総収入
順位 | クラブ |
総収入 [億円] |
---|---|---|
1位 | マンチェスター・シティ | 1097 |
2位 | レアル・マドリード | 1071 |
3位 | リヴァプール | 1058 |
4位 | マンチェスター・ユナイテッド | 1034 |
5位 | パリ・サンジェルマン | 981 |
6位 | バイエルン・ミュンヘン | 980 |
7位 | FCバルセロナ | 957 |
8位 | チェルシー | 852 |
9位 | トッテナム・ホットスパー | 783 |
10位 | アーセナル | 650 |
11位 | ユベントス | 602 |
12位 | アトレティコ・マドリード | 591 |
13位 | ボルシア・ドルトムント | 536 |
14位 | インテル・ミラノ | 462 |
15位 | ウェストハム | 452 |
16位 | ACミラン | 398 |
17位 | レスター・シティ | 378 |
18位 | リーズ・ユナイテッド | 336 |
19位 | エヴァートン | 320 |
20位 | ニューカッスル | 318 |
参考 | 浦和レッズ | 81 |
やなり名だたるビッククラブが並びます。
総収入が1000億円を超えるクラブが4つもあります。
ちなみにJ1/J2/J3の全56クラブの合計収入が約1300億円であることから、1つのクラブでJリーグ全体と同じ規模感というイメージです。とんでもないです。
また、20クラブのうち実に11クラブがプレミアリーグであり、お金の面でのイングランドサッカーの充実感も良く分かります。
リーグアンからは唯一パリ・サンジェルマンがランクインしています。リーグアンが頑張っている、というよりパリ・サンジェルマンのバックにいるカタール資本のおかげです。
では、次から総収入の内訳をみていきます。
チケット収入
順位 | クラブ |
チケット収入 [億円] |
---|---|---|
1位 | パリ・サンジェルマン | 198 |
2位 | マンチェスター・ユナイテッド | 189 |
3位 | トッテナム・ホットスパー | 188 |
4位 | リヴァプール | 168 |
5位 | FCバルセロナ | 155 |
6位 | アーセナル | 141 |
7位 | レアル・マドリード | 132 |
8位 | チェルシー | 123 |
9位 | バイエルン・ミュンヘン | 102 |
10位 | マンチェスター・シティ | 96 |
11位 | アトレティコ・マドリード | 92 |
12位 | ウェストハム | 74 |
13位 | インテル・ミラノ | 66 |
14位 | ボルシア・ドルトムント | 57 |
15位 | ニューカッスル | 50 |
16位 | ユベントス | 48 |
17位 | ACミラン | 48 |
18位 | リーズ・ユナイテッド | 42 |
19位 | レスター・シティ | 38 |
20位 | エヴァートン | 27 |
参考 | 浦和レッズ | 14 |
チケット収入の1位は(失礼ながら)意外とパリ・サンジェルマンです。
メッシ・ネイマール・エムバペなど名だたるスーパースターが多いことから、高価なチケットが売れまくっているのかもしれません。
チケット収入の上限=観戦可能人数=スタジアムの大きさです。
トッテナムは2019年にスタジアムの新設し、プレミアリーグ2位の収容人数を有することからチケット収入3位に入っています。なお、プレミアリーグ1位のスタジアム収容人数はマンチェスター・ユナイテッドのオールド・トラッフォードです。
Jリーグ勢代表の浦和レッズがチケット収入の面ではプレミアリーグに対してかなり接近していることも分かります。
放映権
順位 | クラブ |
放映権 [億円] |
---|---|---|
1位 | リヴァプール | 477 |
2位 | レアル・マドリード | 462 |
3位 | マンチェスター・シティ | 441 |
4位 | チェルシー | 416 |
5位 | マンチェスター・ユナイテッド | 381 |
6位 | FCバルセロナ | 377 |
7位 | アトレティコ・マドリード | 338 |
8位 | バイエルン・ミュンヘン | 311 |
9位 | ウェストハム | 290 |
10位 | トッテナム・ホットスパー | 273 |
11位 | インテル・ミラノ | 266 |
12位 | レスター・シティ | 266 |
13位 | ユベントス | 263 |
14位 | アーセナル | 258 |
15位 | ニューカッスル | 219 |
16位 | ACミラン | 219 |
17位 | ボルシア・ドルトムント | 218 |
18位 | パリ・サンジェルマン | 209 |
19位 | リーズ・ユナイテッド | 206 |
20位 | エヴァートン | 204 |
参考 | 浦和レッズ | ? |
現在世界で最も人気があるプレミアリーグが目立ちます。
プレミアリーグはリーグ順位による放映権の分配金の割合が”比較的”平等である、と言われます。
このため、プレミアリーグ中位クラブでも他国のビッククラブ並みの放映権が得られています。
リーズやエヴァートンがパリ・サンジェルマンやACミラン同等ですからね。
一方でラ・リーガは極端にレアルとバルセロナに分配金が多いと言われています。
制度上良いか悪いかは置いといて、ラ・リーガはレアルとバルセロナの欧州での競争力の高さが魅力の支えにしているので、このような分配金にしていると思われます。(その中でもアトレティコは多めにもらっているなと印象です)。
広告権
順位 | クラブ |
広告費 [億円] |
---|---|---|
1位 | パリ・サンジェルマン | 575 |
2位 | バイエルン・ミュンヘン | 567 |
3位 | マンチェスター・シティ | 560 |
4位 | レアル・マドリード | 477 |
5位 | マンチェスター・ユナイテッド | 464 |
6位 | FCバルセロナ | 426 |
7位 | リヴァプール | 413 |
8位 | トッテナム・ホットスパー | 323 |
9位 | チェルシー | 314 |
10位 | ユベントス | 291 |
11位 | ボルシア・ドルトムント | 261 |
12位 | アーセナル | 251 |
13位 | アトレティコ・マドリード | 162 |
14位 | インテル・ミラノ | 131 |
15位 | ACミラン | 131 |
16位 | ウェストハム | 89 |
17位 | リーズ・ユナイテッド | 89 |
18位 | エヴァートン | 89 |
19位 | レスター・シティ | 75 |
20位 | ニューカッスル | 50 |
参考 | 浦和レッズ | 40 |
「広告費」=「スポンサー収入」です。
クラブの財政力、すなわちは強さの源と言える部分で、外的構造ですぐに何とかできる部分です。
2011年にカタール資本の入ったパリ・サンジェルマンがさすがの1位です。
2008年にアラブ首長国連邦(UAE)資本の入ったマンチェスター・シティも同様に潤沢な資金があり3位です。
そんな中、これらの大型資本の入りにくい構造と言われるブンデスリーガで、バイエルンが非常に高い広告費を得ているのは、単純にクラブの魅力で多くの企業からお金を得ていることになります(バイエルンの戦力1極集中になってますが)。
ニューカッスルが20位と浦和レッズと同等と振るいません。浦和レッズが低いということを言いたいのではなく、もっとニューカッスルは高いはずということ言いたいものです。むしろ、ニューカッスルに近い広告費を得ている浦和レッズが凄いです。ただ、2021年10月にサウジアラビア資本の入ったこともあり、最新のニューカッスルは上位の広告費を得ているはずです。
以上
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株式公開で資本を獲得しているクラブもあります。
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