目次
- はじめに
- 過去の出場実績
- 最後に出場した大会
- 早稲田大学との比較
- 慶應義塾大学のスポーツへの取り組み
- 慶應義塾大学の駅伝部は?
- OB・OGからの援助
- 箱根駅伝ファンの意見
- 【参考】他大学が強くなった秘訣
- まとめ
はじめに
慶応義塾大学はラグビーや野球など多くのスポーツの強豪大学であることは有名です。
しかし、駅伝についてはあまり聞くことがないのではないでしょうか?
実際に長年箱根駅伝に出場出来ておらず(※)、実力としては他の大学の後塵を拝しています。
本記事ではそんな慶応義塾大学の駅伝チームについて紹介し、長年箱根駅伝に出場出来ていない理由、そして再出場に向けた取り組みについて解説します。
(※)本記事での「出場」は基本的に箱根駅伝の本大会への出場を指します。
過去の出場実績
慶應義塾大学は箱根駅伝の第1回大会から出場しているオリジナルメンバーの一つです。
第18回大会までは第8回大会を除き連続出場しており、第13大会では総合優勝を果たしています。
第18回大会以降は出場権を得たり得なかったりでしだが、第70回大会以降は出場していません(後述)。
2024年現在の慶應義塾大学の箱根駅伝出場回数は合計30回となります。
ちなみに第50回大会には出場権は元々ありませんでしたが、「招待」という形で出場しています。第100回大会では「招待枠」はありませんでした。
最後に出場した大会
慶應義塾大学が箱根駅伝に最後に出場したのは第70回大会と実に30年以上前になります。
この大会への出場権は予選会で10位に入ったことで獲得したものです。
また箱根駅伝への出場自体が第60回大会以来と10年ぶりでした。
残念ながら、最終結果は総合19位となりシード権は獲得できず、以降の予選会は20位前後となります。
早稲田大学との比較
駅伝に関しては早稲田大学は箱根駅伝には長年出場を続けており、慶應義塾大学とは状況が異なります。
では「慶應義塾大学はスポーツに力を入れていないのか?」というと、そうではありません。
他のスポーツは「早慶戦」で盛り上がるほど慶應義塾大学と早稲田大学はお互いに歴史と伝統のある大学です。
ここでは早慶戦が特に盛り上がる3競技を紹介します。
野球
野球の早慶戦は日本の大学スポーツの中でも特に伝統的で人気のあるイベントです。
早慶戦は東京六大学野球リーグの一環として行われ、両校の学生や卒業生、ファンが集まり、熱い応援を繰り広げます。
試合は通常、神宮球場で行われ観客席は満員になることが多く、両大学の選手たちは普段以上に全力で戦います。
ラグビーの早慶戦も毎年多くの観客を集める注目の試合で、1922年から行われています。
関東大学ラグビー対抗戦の一環として開催され、両校の学生や卒業生、ファンが熱心に応援します。
試合は例年11月23日に行われ、国立競技場などの大きな会場で開催されます。
両大学の応援団によるエール交換や、観客の熱気あふれる応援が特徴で、試合そのものだけでなく、会場全体が一体となって盛り上がる特別な雰囲気があります。
レガッタはボート競技のことで、早慶戦は1905年からと負けじと伝統のある試合です。
レガッタの早慶戦は通常隅田川で開催され、選手たちはエイト(8人乗りのボート)を使って競います。
卒業生の試合もあるため、当日は実に10種目以上のレースが行われています。
大学のボートレースながら現地観戦者は3,000人を超え、テレビ中継されるなど大きな注目を集めます。
ちなみにレガッタの早慶戦は「世界3大レガッタ」とも呼ばれています。
慶應義塾大学のスポーツへの取り組み
慶應義塾大学は創立者であり元一万円札の人で知られる福澤諭吉が「心身一如」を大切にすることから、文学だけでなくスポーツにも積極的に力を入れています。
ここでは慶応義塾大学の中でも特に実績の高い4つの競技を紹介します。
野球
慶應義塾大学の野球部は長い歴史を誇り、東京六大学野球リーグに所属しています。
上述した早稲田大学との「早慶戦」は非常に有名で、毎年多くの観客が集まる伝統的な試合です。
プロ野球選手も多く輩出しており、本記事執筆時点で述べ81名がプロとして活躍しています。
正式名称を「慶應義塾體育會蹴球部」とするラグビーも100年以上の伝統あるチームです。
日本代表として活躍した山本凱や瓜生靖治など多くの選手を輩出しています。
サッカー
サッカーも強く、これまで43人のプロ選手を輩出しています。
最も有名なのは日本代表でも活躍した武藤嘉紀です。
また指導者としても有名な反町康治氏も慶応義塾大学サッカー出身者です。
プロ競技ではないので野球、ラグビー、サッカーとは異なりますが、100年以上続く早慶戦を目指して、全国の高校生ボート競技者の憧れのチームとして存在感を放ちます。
慶應義塾大学の駅伝部は?
慶応義塾大学の駅伝チームの正式名称は「慶應義塾體育會競走部」となります。
100年以上の歴史のあるチームだけあり一見読みにくいですが、「けいおうぎじゅくたいいくかいきょうそうぶ」と読みます。
歴史はありますが、野球やラグビーほどの知名度・実績を残せていないのが近年です。
予算面でもどうしても有名な部活動への配分が大きいのか、クラウドファンディングも積極的にしています。
(なお、クラウドファンディングをするのは費用が足りないからなのか(ネガティブな理由)、より強化費を増やしたいのか(ポジティブな理由)は不明確です)
いずれにしても、慶応義塾大学の駅伝チームが本気で箱根駅伝出場に向けて動いていることは間違いありません。
OB・OGからの援助
慶応義塾大学の駅伝チームにはOB・OG会があります。
さすが100年以上の歴史を持つチームだけあって、組織の大きさや恐らく人数も相当数いるものと推察されます。
上記クラウドファンディング以前から、OB・OGからの資金的な援助も箱根駅伝出場への後押しとなっています。
箱根駅伝ファンの意見
往年の箱根駅伝ファンは慶応義塾大学が再び箱根駅伝に戻ってくることを待ちわびています。
理由としては慶応義塾大学が第1回大会のオリジナルメンバーであり、同じく古豪の早稲田大学や明治大学が上位争いをしている現状を鑑みると、やはり慶応義塾大学もそこに加わって欲しいものです。
特に「箱根駅伝の早慶戦」が実現することは箱根駅伝の盛り上がりに一役買うことは間違いありません。
一方で近年の箱根駅伝の人気度を観ると、箱根駅伝の強豪校は更に実力・資金力ともに強化してくる可能性が考えられます。
このため、慶応義塾大学の箱根駅伝復活を待ちわびつつも、険しい道のりであることも理解しています。
【参考】他大学が強くなった秘訣
近年いわゆる古豪ではない新興チームが箱根駅伝の強豪校として存在感を持っています。
なかでも青山学院大学がその代表格と言えます。
青山学院大学は2004年に原晋氏が監督に就任したことをきっかけに、チームのメンタル・コンディション強化など従来とは異なるアプローチで強化を続け、2009年の箱根駅伝出場から結果を残し続けています。
結果を残すことで有力な選手が集まりやすくなり、また原晋氏も積極的にメディア出演することでスポンサー獲得=予算増加と好循環が回っています。
まとめ
慶応義塾大学は第1回大会から出場する箱根駅伝のオリジナルメンバーですが、1970年を最後に30年以上出場が出来ていません。
そんな中でもファンからの復活を望む声は多く、実際にクラウドファンディングなど積極的な活動で箱根駅伝出場に向けて努力を続けています。
将来的に慶応義塾大学が箱根駅伝に再び出場できるか、皆さんはどう思いますか?
以上