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箱根駅伝はなぜ関東の大学だけ?理由・弊害・将来性を解説します

走る姿

 

目次

 

 

箱根駅伝の概要

箱根駅伝は毎年1月2‐3日の2日間に行われる大学生の長距離走の大会です。東京(例年大手町)から箱根までの約217kmを各大学10人の選手が襷(たすき)をつないでリレーのように走ります。

毎年正月に開催されるため平均視聴率も20‐30%と国民的スポーツの地位を確立しています。

 

 

箱根駅伝の魅力

【魅力1】学生たちの懸命な姿

学生選手たちが全力で走る姿に多くの人が感動と元気をもらえます。特に4年生が走る姿がたまりません。

 

【魅力2】各大学の戦略

各大学が選手の起用や区間配置を工夫し、217kmを通して最もタイムが短くなるように戦略を練ります。単純に早い10人を並べる単純なものでは無く、その時の調子や各コースの特徴に合わせた選手を配置する必要があります。

 

【魅力3】伝統と歴史

1920年に始まり100年以上の歴史があり日本の正月の風物詩として親しまれています。各時代で早い大学があり、近年では青山学院が勢力を伸ばしていますが、その前は早稲田や東洋が早かったです。

 

【魅力4】ドラマチックな展開

217kmという長距離を10人でつなぐため予想外の展開や逆転劇が起こりやすく、見る人を引き付けます。レースの瞬間瞬間を見ると変化はありませんが、学生レースということもありハプニング含めて出来事があります。

 

【魅力5】若者の努力と成長

3年間苦労をしたのちに、最終学年でようやく箱根を走られる選手もいます。また、大学のスポーツ推薦ではなく、一般の枠から這い上がってきた選手もいます。20歳前後の大学生たちが各々成長し、箱根駅伝を走る姿は多くの人々に感動と勇気を与えます。

 

 

トラックを走る人

 

 

箱根駅伝の特徴

箱根駅伝には他の駅伝大会にはない特別な特徴があります。

【特徴1】過酷なコース設定

東京から箱根の往復約217kmを2日間で走ります。

特に往路5区の山登りは有名で、5区を得意とする「山の神」と呼ばれる選手が注目を集めます。


【特徴2】「花の2区」の存在

2区は各校がエース級の選手を配置する激戦区です。留学生が多く起用されレースの展開を大きく左右します。一方で近年は2区以外にもエース級を配置する大学もあり、幅広い戦略が見られます。

 

【特徴3】大学の威信をかけた戦い

箱根駅伝は単なるスポーツ大会ではなく、各私立大学の評価にも影響を与える重要な大会となっています。箱根駅伝に出場することで全国的に有名になる、上位成績を獲得して大学の名前を上げることができます。これは私立大学を受験する人・入学する人が増加し、収入に直結します。

 

このように箱根駅伝は過酷なコースと独特の区間設定、そして大学の威信をかけた戦いという要素が組み合わさっています。

大学スポーツの中でも他に類を見ない特別な大会となっており、これらの特徴が多くの人々を魅了し続けています。

 

 

走る人

 

 

箱根駅伝の創設の目的

箱根駅伝1920年に日本の大学生のために始まった長距離リレー大会です。

大会の主な目的は、

  • 世界に通用するランナーの育成
  • 日本の長距離走の強化
  • 大学スポーツの発展
  • 競技としての駅伝の確立

と言われています。

 


選手として箱根駅伝への参加方法

関東学生陸上競技連盟関東学連)に加盟している大学の選手は以下3つのいずれかにより参加することが可能です。

【参加方法1】シード校に所属する

前年大会で上位10位までに入った大学は自動的に出場権を獲得できます。

 

【参加方法2】予選会通過校に所属する

10月に開催される予選会で上位10校が選出されます。予選会では、ハーフマラソンのコースを一斉に走り、各校上位10名の合計タイムで順位が決定されます

 

【参加方法3】個人成績を上げる

予選会を通過しなかった大学の選手から構成される1チームが参加します。各校最大2名までの枠内で、個人成績上位の選手が選抜されます。

 

 

走る人

 

 

なぜ関東の大学だけ?

本題の箱根駅伝が関東の大学に限定された理由について解説します。

【理由1】大会創設の経緯

1920年創設当初は小規模な地方大会でした。その第1回大会では、わずか4校(東京高等師範、明治大、早稲田大、慶応大)のみ参加し、関東の大学に声をかけていって拡大していった経緯があります。

 

【理由2】主催団体

箱根駅伝関東学生陸上競技連盟が主催しています。この団体は関東地方の大学を対象としているため自然と参加校も関東の大学に限られました。

 

【理由3】地理的な制約

大会のコースが東京から箱根までという関東地方内で行われるため、地理的に近い関東の大学が参加しやすい環境にありました。

 

【理由4】伝統

箱根駅伝は100年以上前から関東の大学が参加する伝統的な大会であるため、現代のおいてもなお関東の大学のみに門戸が開かれています。

 

これらの理由から、箱根駅伝は関東の大学を中心とした大会として発展してきました。

そして現在では全国的な注目を集める大会に成長し、その影響力は関東地方を超えて広がっています。

 

 

関東の大学に限定することによる弊害

【弊害1】選手の集中

箱根駅伝に出場したい」という長距離高校生は数多くいます。このため有力な高校生はもれなく関東の大学に進学するため、必然的に選手が集中してしまいます。

 

【弊害2】地域格差

有力選手が関東に固まるため、地域間の格差が非常に大きくなります。これにより全国的な長距離走の発展にブレーキをかけている可能性が指摘されます。

 

【弊害3】大学三大駅伝

日本の大学三大駅伝は「出雲駅伝」「全日本大学駅伝」「箱根駅伝」と言われています。しかし、関東以外の大学はそもそも箱根駅伝には参加できず、初めから三冠を取ることが不可能となっています。

 

 

走る人

 

 

過去の試みと変更の可能性

箱根駅伝は長い間、関東の大学だけが参加できる大会でしたが、2024年1月開催の第100回大会では、全国の大学に予選会への参加資格が与えられました。これは箱根駅伝の歴史上、非常に大きな変化でした。

結果としては関東以外の大学の成績は振るわなかったものの、将来的に箱根駅伝が全国的な大会になる可能性を示すことが出来たと言えます。しかし、既存関東の大学としては数少ない出場校が全国大会にすることで更に狭まる可能性があがるため、抵抗することが想定されます。

 

 

まとめ

  • 箱根駅伝は100年以上の歴史のある大会であり、全ての学生ランナーの夢と言える大会です。
  • 箱根駅伝は主催団体の都合・伝統的な背景などから関東の大学のみに参加資格がある大会となっています。
  • 2024年1月の第100回大会は全国の大学に出場権が与えられ、将来的な全国化の可能性も示されました。

 

 

以上